サルコジとは誰か?―移民国家フランスの臨界

サルコジ大統領の新聞無料配布が9月から開始。

中日新聞:仏・若者への新聞無料配布 メディア独立性損なう懸念も

 一方、政府支援があまり良くないとの考えもある。フランスの主要紙はいずれも部数が数十万部と少なく経営基盤が弱い。軍需産業などの資本に支えられすでに独立性が乏しいと指摘される中、政府の支援で権力のチェック機能が損なわれる恐れも指摘される。

一方、毎日新聞はこんな記事を掲載していた。

メディア政策:メディア政策:新政権に望む 「表現・報道の自由」規制、デジタル社会、そして…

 廃刊相次ぐ米国では公権力を監視する力が弱まりかねないという声が広がっている。連邦議会では、新聞の再編を容易にするための独占禁止法の緩和やNPO化による税制上の優遇措置などが論議され始めた。欧州では新聞の公共意識が強い。言論の独占を避け、多様性を重視する観点から、スウェーデンでは弱小新聞への助成策があり、仏では税制上の優遇に加え新成人への新聞の1年間の無料配布も打ち出した。

税金の投入で公権力を監視する力が強まるのか、それとも弱まるのか。
同じニュース、同じ業界でも全く正反対の見方になるのが面白い。

アメリカでもフランスでも日本みたいな巨大新聞社は存在していないわけで、いわば地方紙に税金投入するという感じ。
皇居前や名古屋駅前にでっかいビルたてて賃貸収入で泡銭もうけてるような大新聞を救済する話じゃないから。

関連

痛いテレビ : 毎日新聞「500億円よこせ」

中日新聞:新聞購読のご案内(CHUNICHI Web)

中日新聞の池尾さんが書いた本。
米新聞社の窮状や、再生に向けた取り組みがレポートされている。

ルポ 米国発ブログ革命 (集英社新書)