NHKスペシャル「世界"牛肉"争奪戦」で中国が牛肉を高値で買うので日本は買えなくなるとやってましたが、しばらく前から予想されていたことで特段に驚くべきようなことはありませんでした。

世界"牛肉"争奪戦

中国が経済成長によって牛肉を嗜好するようになるというのは分かりきっていたことですし、牛丼にしろハンバーガーにしろ、こんな安い値段で食べられるのは長く続かないだろうと思っていました。
牛肉はセルロースを反芻して消化する生物に穀物を与えるという無茶なことをして生産していますので、コスト的にも生産に必要とする仮想水的にも非常に効率が悪いタンパク質と言えます。
生産効率的には大豆や卵が優秀で価格的にも安いですから、高齢化社会で貧乏になった日本人は高価な牛肉より大豆や卵を食べるべき時代が来ているのでしょう。

そして高齢化社会は中国にも訪れるわけで、人口ピラミッドや経済動向を見ると、日本の1990年あたりが現在の中国という感じですね。
とはいえ中国は既に労働人口が減少していて、日本よりも速い上に深刻な経済状況に陥り、牛肉も買えなくなると推測されるわけで。

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