さてクローズアップ現代で「違法ハウス」の特集をしていたわけですが、例によって適当な提言でお茶を濁していました。

潜入 “違法ハウス” 〜住宅弱者をどう支えるか〜

状況としては、安く都会に住みたいというニーズがあって、業者が住宅を細かく区切って賃貸に出していたんですね。
番組では触れられていませんでしたが、ネットカフェの業者がネットカフェ難民に家を貸してるわけです。
しかし建築基準法などの法令に違反していたため取り締まられることになり、そこに住んでいた人たちが追いだされることになったと。
そうした現状に対する取り組みとして、豊島区が空き家を探して斡旋しようとしたけどボロすぎてオススメできないとか(既存不適格)、収入が不安定な人には大家さんが貸したがらないとか、いい加減なことを言ってました。

改めて確認しておくと、低所得者に住宅を支援するのは、行政の仕事ですね。
すなわちネットカフェ難民や違法ハウスが存在するのは、行政の怠慢。
本来なら公営住宅を供給すべきなのですが、利権などの問題があって、本来なら入居できるはずの人が入れていないという状況がある。
この辺りはややこしくて触れたくないという、NHKの気持ちも分からないではないですが。

また違法ハウスといえど、人が住めば借家権というものが発生しますので、むやみに追い出すことは出来ないはずなんです。
実際、裁判にもなってますし。
そこに触れなかったのも、なんだかなと。

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