フジテレビや花王のデモで何かと話題のネット右翼について安田さんと山本さんと中川さんが共著で本を発売されたんですけど、端的に言って調査不足のレッテル貼りに過ぎない本と言わざるを得ません。

ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」 (宝島社新書)
ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」 (宝島社新書)
社会に不満を持つ層が外国人排斥を主張し、行き過ぎた国家主義が国を損なうというのは、なるほどその通りでしょう。
しかしネット右翼の思い込みとして提示している事例が適当過ぎます。

安田浩一さんは朝鮮学校で反日教育などしていないと述べていますが、それは誤りです。
現在でも朝鮮学校は金正恩を礼賛するなど、日本敵視政策を採る北朝鮮の影響下にあります。
韓国学校は無償化されているようですし、そちらに通えば十分なのではと思います。
中川淳一郎さんは韓国ドラマが多く放送されているのは放映権料が安いからであって問題ないと述べていましたが、韓国では日本の番組が地上波で流せない不公正な状態になっていますので、これについて異議を挟むのは正当な行為でしょう。
片山さつきさんの「ハム速(評判の悪いコピペブログ)」擁護を批判するなど、納得できる部分も多いのですが。

なんでもかんでも外国が悪いというのは誤りですが、なんでもかんでもネット右翼の思い込みと批判するのも、また誤りでしょう。

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