「猛毒大国中国を行く」という本に、漢方をめぐる悲劇が書かれている。

冬虫夏草

ガン研究の第一人者、紀小龍医師が30年間にわたってあらゆる漢方薬を検証してきた結果、効果のあるものはなかったそうだ。
漢方の中にガンに効くものがあるのなら、とっくの昔にどこかの製薬メーカーが製品化しているはず。
そんな常識も判断力を失った患者、まして政府が漢方を公認している中国では、通用しない。

癌研究の権威、紀医師の友人も忠告を受け入れず、冬虫夏草の宣伝文句を信じ、化学療法も拒否、半年後に死んでしまったそうだ。
紀医師は「私は本当に悔しかった。同時に怒りを感じた。私はそのときひとりの医師としてこの事実を多くの人に伝えなくてはいけないと感じた」と話している。

中国でも漢方離れは進み、西洋医学の5.3%しか漢方医学の治療を受けていないという。
わざわざ日本で効かない薬を飲むこともないだろう。

「猛毒大国」中国を行く (新潮新書)