先日、トヨタグループの単独提供番組「素敵な宇宙船地球号」が最終回を迎えた。

番組が始まったのは1997年4月。
プリウスが発売されたのはその年の12月。
ハイブリッドカーの発売に向け、トヨタ=環境という企業イメージを作るために生まれた番組だったのだろう。
番組のMCもプリウスのCMも、お茶の水博士が勤めていた。

自動車メーカーが環境の番組のスポンサーをするというのも衝撃だったが、その間に流された「21世紀に間に合いました」というプリウスのCMも衝撃だった。
あのとき、トヨタ自動車を絶対善だと信じていた。

スポンサーがしっかりしていたからか、番組の内容も良質なものだった。
よく、世界遺産と「すてきな宇宙船地球号」のどちらを録画するか迷ったものだ。

エコというブランドを得たトヨタは大きく成長していき、2005年には環境をテーマにした「愛・地球博」を開催した。
2007年からの原油高では、プリウスは周囲から羨望の的となった。

しかし、プリウスとエコが、トヨタに牙をむけ始める。
あまりにプリウスのブランドイメージが肥大化したため、これまでに構築したヒエラルキーが崩壊。
カローラ→コロナ→マーク2→クラウン→マジェスタ→セルシオという流れが消滅し、これまで高い車を買っていた人たちがプリウスに乗るようになった。
また、地球温暖化脅威論が暴走し、総理大臣が実現不可能な温室効果ガス削減目標を唱えるようになってしまった。

「素敵な宇宙船地球号」の開始から12年たった今年の6月、プリウスの新車販売台数は首位を獲得し、番組はその役目を終えた。
しかしトヨタ自動車のエコとの戦いは、これからも続いていく。

「素敵な宇宙船地球号」10周年特別選 DVD-BOX(3枚組)
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関連

テレビ朝日|素敵な宇宙船地球号

素敵な宇宙船地球号 - Wikipedia

トヨタ・プリウス - Wikipedia

宇宙船地球号でプリウスのCM

プリウスと同時期に発売されたアリストのCM。
当時はツインターボで加給したエンジンをギュンギュン回して走ろうぜという主張と、エンジンを止めようという矛盾した主張が交互に流されていた。